こうしていよいよ手術入院の日が近づいてきた訳なのですが . .
やはり初めての入院ということで数日前からそわそわと落ち着かず,「持ち物は十分か」「公共料金はきちんと支払済みになっているか」といったことを都度確認しながら当日までの日々を過ごしました。
この時期は上記のような確認作業が色々とあったこと,また手術に対する恐怖心よりも ” もしがんだったら早く治療をしないと ” という気持ちの方が強くなってきたこと等から,気持ちが酷く落ち込んでしまうような場面は比較的少なかったと記憶してます。
とはいえ . .
「もっと早い段階から備えておけば良かった」という後悔は正直なところ,かなりありました。
がん保険に入っていなかったこともそうですし,そもそも自分がもし病気になったら,入院が必要になったら . . といったことを身近な問題として意識する機会が今までの人生の中で殆どなかったというのは,私にとって一つの反省点でした。
「30代でがんに罹患しても全くおかしくない」ことを頭では理解していても,自分がその当事者の一人なのだと現実味を持って捉えられるか,そして行動に移せるかというお話になると . . これが中々難しいんですよね(少なくとも自分の場合はそうでした)。
ただそういったことを意識し準備しておけるか否かの違いが,実際に罹患した際の心境や生活の余裕に多かれ少なかれ影響を与えるんだろうな . . ということに,自ら告知を受けて初めて気が付いたと言えます。
人によって「備え」の形は様々だと思いますが . . 当時の自分は明らかに,色々な面で準備不足だったと思います。