術後の生活のこと 6

術後のようす

落ち込みの程度

この頃は気分の落ち込みが日増しに強くなっていき,家にいる時だけでなく外でお買い物をしている時なんかも自然と涙が出てきてしまうくらいでした。

私の場合がん疑いの診断が出る少し前から既に適応障害の治療のため人生初のメンタルクリニックに通院している状態でしたし,また退院後は治療に関して相談できる相手というのも身近なところにおりませんでしたので . . おそらくそういった諸々の事情が組み合わさったことでより深い落ち込みに繋がってしまったのかなと考えられます。

※ 相談相手がいなかったというよりは,相談したことで関係が悪化してしまったと言った方が正確かもしれません。

後に抗がん剤治療を開始してからは一人で抱えることに限界を感じ始め,支えを得るための行動(詳細はまたの機会にお話しします)を起こすに至るのですが . .

この頃はまだそんな余裕もなく,言ってみれば自分一人だけで心身ともに術後の時期を乗り切ろうとしている状態だったと言えます。

※ 勿論,「誰かに相談すること」が全てのがん患者さんにとって絶対不可欠だとは思いません。
人により相談の必要性を感じない場合もありますし,また相談すれば必ず良い方向へ進むというものでもありませんからね(事実私も,自分のペースで行動できて気持ち的に楽だった側面が結構ありました)。

ただやはり公的 or 私的を問わず頼りたいと思った時に頼れる人・場所の存在が分かっているとそれだけで安心感や心強さを得られやすかったりしますので,これから治療を受けられる方や現在治療中の方等には可能であればそういった選択肢(言い方に語弊がありましたらすみません)を見つけていただきたいな,と考えております。

次回からは,手術後最初の外来診察に関するお話をしていきます。